HOST

1990年代前半までは、「中年女性向けのいかがわしい店」という印象が強かったが
ホストクラブ出身のタレントやホストクラブを題材とした漫画やメディアの普及に伴い、
若い女性も楽しめる店という印象が強くなった。

ネット社会を迎え、自店舗のホームページを開設する店もある。
また、客同士の情報交換を盛んに行っているインターネットの掲示板もある。

高収入のホストが度々メディアで紹介されている
ホスト業界は給与・待遇など全ての部分で完全な成果主義に基づく、厳しい世界である。

人間の入れ替わりが激しい(この業界では「飛ぶ」という言葉が日常語である)。
体育会系の雰囲気が強く、出来の悪いホストは先輩から殴る、蹴るなどの暴力を繰り返し受けることもあった。

しかし、こうした暴力行為を行っている店は以前より少なくなって、若干安心して働ける職場になってきている。
またテレビや雑誌にも接客のプロフェッションとして紹介され、以前よりもポジティブなイメージに変わりつつある。
ファッション雑誌「Men's knuckle」では新しい試みとして歌舞伎町のホスト達をファッションモデルとして起用している。

さらに、新宿歌舞伎町界隈で、清掃活動や路上喫煙撲滅運動をするボランティア団体「夜鳥の界」を設立し、社会貢献している例もある。
ホストクラブのように「笑顔での応対」や「相手に話を合わせながらいい気分で酒を飲ませる」など、
感情の演技を求められる仕事を感情労働という。

ホストクラブでナンバー1になって、独立して自分のお店を持とうと言う夢を持ったホストは存在します。
そのために、今のホストクラブは修行の場として留まっていることもあります。
銀座などの高級クラブと比べると、お店の場所はフレキシブルで自由度が高く、出店の条件は費用的にも比較的緩和です。
ですが、出店できることと、経営を成功させることは別です。

何が成功かというのは、そのホストによって様々でしょうし、人(ホストだけでなく他の従業員)を調達・教育するのにも時間と費用がかかります。
出店してしばらくは、自分がお店のナンバー1ホストとして接客もしなくてはならないでしょう。経営者とホストの両面を持つのは、予想以上に大変な筈です。

プレイングマネージャーというのは、接客業でない他の業種でも過酷なポジションにあるのは容易に想像がつきます。
それでも成功や独立の夢を持って、ホスト達は日夜接客をしているのです。

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